秋田 修吾 自己紹介はこちら

いい建売住宅とは?

2014/05/18(日) 現場のこと

住宅会社が建ててから売り出す住宅を一般的に「建売住宅」と言います。弊社が今まで石切を中心に施工させていただいた約600棟のうち、8割は建売住宅です。

ですが、ここ十数年で建売住宅を建てたのはわずかに数件。土地をまず分譲させていただいて、その土地に「注文住宅」を建てる。いわゆる「売建住宅」を主にご提案させていただいております。多様化した施主様のニーズに応えるためです。「注文住宅」は施主様のご要望に応じて間取りやキッチンの形状、フローリングや壁紙など様々な打合せを行い、一つ一つ決定していきます。当然施主様には非常に満足していただけるのですが、実物を確認出来ないという不安があります。

一方「建売住宅」は、すでに出来上がっていますので、実物を見て、体感して、納得した上で購入していただきますので、注文住宅のような不安はありません。ですが、その既に建っている建物が好きか嫌いか、自分たち家族にとってはもうちょとこうなっていたら使いやすいのに・・・などといったハードルが購入を決定する前に立ちはだかります。
そして、住宅を供給する我々は、そのハードルを少なくするために万人に受け入れられやすい間取りや設備仕様を提案しがちです。でもそれがまた凡庸であれば、魅力がない建物になってしまいます。

久々の「建売住宅」。付き合いのある女性デザイナーや知人の建築家、色々な方のご意見を頂きながら、試行錯誤のプランニング。決して好条件が揃った敷地ではありませんが、その敷地を活かし、家族が安心して長く住まう事が出来る家を目指します。

先日上棟しましたが、いい「建売住宅」への試行錯誤はまだまだ続いています。