先日、中石切町の新築現場U様邸にて気密測定を行いました。
上棟後、断熱パネルやサッシなどの取付が終わった後に行い、この建物にどれだけの隙間があるかを測定します。いくら性能が高い高価な断熱材を使っていても、家の隙間が多いとその断熱効果は意味をなしません。我々の家づくりにとって非常に大切な検査です。
その隙間を埋めるために、建て方からすでに気密充填作業を棟梁の桑田が中心となって行ってきました。まずは土台と基礎の間には通気パッキンではなく気密パッキンで床下からの外気を完全に防ぎます。
柱と梁に取り付けられた構造用金物も外気の侵入の入口となりますので、ウレタンでその周りを充填していきます。
柱と間柱間に張りつめている断熱パネルの四方もしっかりと。サッシ廻りは特に重点的に。
サッシはサッシで、これまた四周に気密パッキンを取り付けてから、躯体に設置していきます。サッシ廻りはかなり気を使っています。
そんなこんなの気密充填作業を経ての気密測定です。いつも大丈夫だと思って臨みますが、何か不備があればすぐに数値に反映されますので、検査時はいつも心配です。このような装置を使って、室内の空気を屋外に送り出すと、外と内で圧力差が生じます。その圧力の差と漏れて侵入してくる空気量を測定することで気密の数値を測定します。
測定結果は、C値(隙間相当面積):0.44 c㎡/㎡。という好成績です。この建物のすべての隙間を集めると名刺サイズよりちょっと大きな穴になります。そんな大きな穴があいているとこの季節はかなり寒そうですが、一般住宅はその20倍以上、大手ハウスメーカーでも10倍以上の穴が開いている数値が標準とされているので、この数値はかなり優秀です。この数値があれば、換気システムによる計画換気が効率よく行われ、建物内部での温度のバリアフリー、冷暖房費の削減につながり、本物の「高気密・高断熱」の住宅となります。
何を重視した家づくりを行うかは、施主様の意向によりますが、まずはこのような性能を重視した家づくりをおすすめしています。