断熱改修工事
※事業再構築補助金により作成
※消費者省出典:高齢者の「不慮の溺死及び溺水」による発生月別死亡者数(令和元年)
入浴中に亡くなられる方の原因のひとつに、ヒートショックが挙げられます。
部屋間の寒暖差は急激な血圧変動の原因となり、健康に影響を及ぼすとされています。
特に冬場、浴室に窓のあるお宅の場合、熱が外に逃げやすく、暖房の効いた部屋と、
浴室・洗面空間との温度差が大きくなるため注意が必要です。
住まいの断熱性能と、身体の重要な関係
住まいの高断熱化と健康改善の関係を研究した調査データがあります。
その結果、断熱性の高い住宅に住み替えた人の方が、気管支喘息や
アトピー性皮膚炎など、健康を害する諸症状が出なくなったという
割合が多いことがわかりました。
日本の家の3分の2は、夏暑く、冬寒い
「省エネ」のために家を建てるという人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
でも住まい手1 万1 千人を対象に行われた住宅に関する不満調査のトップ3は、
1 位/暑い…28.0% 2 位/寒い…27.3% 3 位/結露…15.0%
と室内環境に関する不満が占めていました。
実現したい家の性能とは「冬暖かく結露せず、夏涼しい家」が理想の家になります。
実際、日本では国が断熱レベルの推奨値をもうけていますが、
残念ながら無断熱・低断熱の家がほとんどになります。
夏暑く、冬寒い家が日本の家の3分の2を占めています。
健康被害は、断熱が原因している?
家の室内が寒いと体にさまざまな影響を及ぼします。
血圧が上がったり、血行不良によって身体のコリや関節痛、神経痛を誘発する可能性も。
免疫力自体も低下するので、感染症などの病気にかかりやすくなってしまいます。
また、肌の乾燥やかゆみを防ごうと加湿しても、空気中の水蒸気が窓に冷やされて結露に変わります。
結露した水分が壁の中に侵入してカビが発生すると、アレルギーやぜんそくの原因になるので注意が必要です。
地域の気候に合わせた高性能の断熱対策
秋田宅建不動産の断熱性能は、最新の平成28年改正省エネ基準の断熱性能を標準としています。
地域の気候条件によってその基準は異なり、新築住宅で将来義務化が見込まれる値と同程度に
相当する高い断熱性能となっております
※平成28 年基準(外皮性能)に適合していることを保証するものではありません。
国立研究開発法人建築研究所発行
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー
消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版を参照
断熱性能の基準
※ 部屋の窓や扉などを通して逃げていく熱の量(値が小さいほど熱が逃げにくい)
断熱材で家全体をすっぽり包み込む断熱改修リノベ
「外張り断熱」でリフォームした家の構造。壁の中には断熱材(ウレタンフォーム)が入っている
「壁は、家の柱や壁などの外側から断熱材で家をすっぽりと覆う『外張り断熱』で施工されています。本来の壁の上を断熱材が入った壁が覆っていて、二重構造にすることで寒さをしっかりとシャットアウトしています」
古い家とリフォーム後の家の構造を断面図にしたもの
「上の写真右側が昭和55年基準の家の断面図を現したものです。断熱材には50mmのグラスウールが使われていて、壁、天井、床に入れられています。ただ、昔の家にはこうした断熱材すらも使われていない家が実際には多いです。そうすると床の基礎部分の開口から冷気が入ってくるので、冬はスリッパなしではいられないほど床が冷たくなります」
それに対して写真左側がリフォーム後の住宅の断面図です。一見しただけでも断熱材の量が圧倒的に違うのがわかります。
「壁は約45mmのウレタンフォームが既存の壁の外からカバーするように施工されています。それに加えて床には90mm、天井には約250mmのグラスウールが施工されています。断熱材で家全体を丸ごと包んでいるような感じです。天井に断熱材を入れることで、冬の寒さだけではなく、天井からくる夏の暑さも防ぐことができます」
こうした家の構造の断熱に加え、家の温度を快適に保つのにもう一つ大切なポイントがあります。それは「換気システム」です。現在、建築される家には建築基準法で24時間換気の設置が義務づけられています。ただ、換気することで部屋の熱が逃げてしまうこともあるそうです。
交換型の換気システムのしくみを図版で示したもの
「一方的に排出するのみの換気システムの場合、暖かくなった部屋の空気が換気することで外に出ていってしまいます。同時に、隙間から冷たい空気も入ってきてしまうのです。でもLIXILのリフォーム後の家につけられているのは『熱交換型の換気システム』です。外の空気と中の空気が換気扇の中で交差し、外の空気が暖められて部屋の中に入ってくるため、部屋に冷たい空気が入ってこないのです」
古い家とリフォーム後の家の温度差
「昔の家」に入っているときのサーモグラフ
「リフォーム後の家」に入っているときのサーモグラフ
古い家とリフォーム後の家の温度差は、サーモグラフで見るとよくわかります。
左が「昔の家」、右が「リフォーム後の家」。窓から熱が逃げているのがわかる
「上が昭和55年基準の『昔の家』に入ったときのサーモグラフです。サーモグラフは低い温度ほど青い寒色系で示されますが、全体的に青っぽく窓辺はさらに温度が低くて真っ青になっているのがわかります。それに対して下の『リフォーム後の家』では、ほとんど黄色で占められていて、温度の低い青い部分はかなり少なくなっています」
室温の差は体の表面の温度にも影響を与えています。
「『昔の家』では体の表面の温度は黄色系が多く占めますが、『リフォーム後の家』では、体の表面は赤っぽく変わっています。体感が明らかに上がっているのがわかります」
次に、0℃に設定された屋外側から2つの家の窓の温度を比べてみました。
左の「昔の家」の窓が赤くなっているのは、断熱性の低い掃き出し窓から室内の暖気が出ていってしまっているからです。よく見ると軒下からも熱が逃げているのがわかります。それに比べて右の「リフォーム後の家」は窓まわりが青く、室内の暖気が漏れていないのがわかります。
断熱性能を高める資産価値向上リノベーションを
家づくりの基準にしていく